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室内空気への影響を抑えやすい。ホウ酸処理という選択

前回は、防蟻処理の基本的な仕組みと、ボロンdeガードが一般的な防蟻処理とどう違うのかをご紹介しました。今回は、ホウ酸処理の大きな特長である「室内の空気への影響の少なさ」と、人への安全性の考え方について解説します。

そもそも、なぜ防蟻処理の薬剤の安全性が気になるのか

新築住宅を検討されている方の中には、「防蟻処理に使われる薬剤が、住み始めてからも室内に残るのではないか」と気にされる方が少なくありません。特に、小さなお子様やペットがいるご家庭、化学物質に敏感な方にとっては、見過ごせないポイントです。

一般的な防蟻処理で使われる合成殺虫剤は、認定を受けた有効な薬剤です。一方で、成分によっては、施工後しばらくにおいが気になるという声も聞かれます。

室内空気への影響を抑えやすい。ホウ酸処理という選択

ホウ酸処理が「昆虫には効き、人には低毒性」とされる理由

ホウ酸は、土壌や海水、温泉などにも含まれている天然由来の物質です。植物にとって必要な栄養素(ホウ素)でもあり、私たちも野菜や果物を通じて、日常的にごく微量を取り入れています。

シロアリなどの昆虫は、ホウ酸を体の外へうまく排出できません。そのため、処理された木部を食べると体の働きが妨げられ、死に至ります。一方、人を含む哺乳類は、腎臓の働きでホウ酸を体の外へ排出できます。そのため、通常の暮らしの範囲で健康に影響が出ることは考えにくいとされています。この「昆虫には効き、哺乳類には低毒性」という性質の違いが、ホウ酸が防蟻剤として使われている理由です。

ただし、これは「大量に取り入れても安全」という意味ではありません。定められた濃度で、正しく施工することが前提です。だからこそ、施工は専門の知識を持つ業者に任せることが大切です。この点は、第4回の記事で詳しくお伝えしています。

ほとんど揮発しないから、室内の空気に出にくい

ホウ酸のもう一つの大きな特徴は、ほとんど揮発しないことです。時間とともに気化して室内の空気中に広がることがなく、無色・無臭のまま木部にとどまります。

そのため、施工後の室内でにおいが気になりにくく、シックハウス対策の面からも相性の良い工法です。床下の空気を室内の換気に利用する住宅や、高気密・高断熱の住宅でも、室内の空気環境に影響を与えにくい点は安心材料になります。

小さなお子様やペットのいるご家庭に

赤ちゃんは、ハイハイなどで床に近い場所で長い時間を過ごします。ペットも同じです。床や壁の中の薬剤が揮発して室内に漂いにくいという性質は、日々の暮らしの安心につながります。

化学物質に敏感な方にとっても、住宅に使われる薬剤の性質は大切な判断材料です。感じ方には個人差がありますので、気になる方は計画の段階でご相談ください。

アメリカでの使用実績

ホウ酸による木材の処理は、アメリカで木材保存剤として登録され、住宅の構造材などに長く使われてきた実績があります。

まとめ

今回は、ホウ酸処理が室内の空気に影響しにくく、人への安全性が高いとされる理由を解説しました。

  • ホウ酸は、昆虫には効き、哺乳類には低毒性とされている
  • ほとんど揮発しないため、施工後も室内の空気に影響を与えにくい
  • 小さなお子様やペットのいるご家庭、化学物質が気になる方にも検討しやすい
  • アメリカでも木材保存剤として登録され、長く使われている

次回は、多くの方が気になる「ランニングコスト」について、実際の金額を交えて解説します。

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