今回のテーマは『柱の計算』です。
柱の計算は、『十分な強度を持った柱が 十分な本数使われているか』を計算します。
柱は主に、縦方向の力を支えます。
屋根から基礎方向へ建物自体の重さや人、家具の重さに耐えられる強度の柱が、十分配置されているかですね。
それに加えて、横からの力、風の力を受ける場合(外壁を支える柱)も見ます。
まず縦方向に掛かる力の場合、柱があまり細いと座屈と呼ばれる現象を起こします。
たとえば竹串のようなすごく細いものを立てて上から力を加えると、簡単にグニョンと曲がってしまいますよね。それと同じ現象です。
また、一瞬で巨大な力が掛かる地震に耐えられる構造にしなくてはなりません。
筋交いなどの耐力壁が地震の力を受けると柱にも大きな力が掛かります。
建物に常に掛かっている力と、地震のような一時的な大きな力に十分に耐えられる柱の強度や本数を構造計算で導きだします。
常に掛かっている力には、柱が持っている力の1/3程度の力で耐えられるように。
地震などの一時的に大きな力には、2/3程度の力で耐えられるようにします。
つまり、大きな地震が来ても余力がある状態になるよう計算し、建材を選びます。
余力があるので被害が少なくてすみます。
風に対しては、横からの力を受ける形になります。
少し専門的なことをいうと、横から受ける力に耐える安全率と上から受ける力に耐える安全率を足し合わせ、その数値が1.0を下回ることを確認します。
たとえば風を受けた柱の安全率が0.6で、上から受ける力の安全率が0.3であれば足し合わせ0.9なので、1.0以下となり安全という判断になります。
家づくりのこと
HOUSING