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外気温が大きく変わっても、室内はどれだけ安定する?

新事務所の温度データを公開します

水田建設では、新しく完成した事務所で、実際の温度環境を測定しています。

家づくりでは、UA値やC値、断熱等級、HEAT20といった性能値がよく使われます。もちろん、これらの数値は大切です。

ただ、実際に暮らす方にとって気になるのは、

「夏は暑くなりすぎないのか」
「エアコンはどの程度効くのか」
「室内の温度は安定するのか」

という部分ではないでしょうか。

今回は、6月中旬から7月初旬にかけて測定した、新事務所の温度データをご紹介します。

約25坪の空間を、ロフトの14帖用エアコン1台で空調

今回測定している建物は、床面積が約25坪の新事務所です。
空調には、ロフトに設置した14帖用エアコン1台を使用しています。

25坪というと、単純に帖数へ換算すれば50帖程度の広さになります。
その空間を、14帖用エアコン1台でどのように温度管理できているのか。ここが今回のデータを見るうえで大きなポイントです。

一般的には、エアコンは部屋の広さに合わせて選ぶものと思われがちです。
しかし、高気密高断熱の建物では、必要な空調能力は床面積だけで決まるわけではありません。

断熱性能、気密性能、窓の性能、日射、建物の形、空気の流れなどによって、室温の変化は大きく変わります。

そのため今回は、単に「エアコンが効いているか」ではなく、外気温が変化したときに、室内温度がどのように動いているかという視点で見ていきます。

外気温が大きく変わっても、室内はどれだけ安定する?

測定している場所

今回のグラフでは、次の4か所の温度を測定しています。

ロフト、事務所内、屋外、床下です。

屋外温度と室内温度を同時に測ることで、外の暑さが建物の中にどの程度影響しているかを見ることができます。

また、エアコンを設置しているロフトと、建物下部にあたる床下も測ることで、建物の上部と下部で温度がどのように違うのかも確認できます。

外気温ほど、室内温度は大きく動いていません

グラフを見ると、屋外温度は日中と夜間で大きく変化しています。
日中は30℃を超える日があり、朝方には20℃前後まで下がる日もあります。

つまり、屋外では一日の中で10℃以上の温度差が出ている日もあります。

一方で、事務所内の温度は、屋外ほど大きく上下していません。
屋外温度が大きく上がったり下がったりしている中でも、事務所内の温度はおおむね一定の範囲で推移しています。

ここが、高気密高断熱の建物を見るうえで大切なポイントです。

高断熱住宅というと、「冬に暖かい家」「夏に涼しい家」というイメージを持たれることが多いと思います。

もちろんそれも大切ですが、もう一つ重要なのは、室温が急激に変化しにくいことです。

外が暑くなっても、すぐに室内が暑くならない。
外が涼しくなっても、室内温度が急に下がりすぎない。

このように温度変化がなだらかになることで、室内環境は安定しやすくなります。

外気温が大きく変わっても、室内はどれだけ安定する?

床下は安定、ロフトは温度変化が出やすい

今回のグラフでは、床下温度がかなり安定していることも確認できます。

床下は普段見えない場所ですが、建物全体の温熱環境を考えるうえでは大切な部分です。

一方、ロフトは建物の上部にあるため、事務所内よりも温度変化が出やすい傾向があります。暖かい空気は上に上がりやすく、屋根からの影響も受けやすいためです。

今回はロフトにエアコンを設置しているため、ロフト温度を見ることで、空調の効き方や空気の流れも確認できます。

床下とロフトについては、今後の記事でそれぞれ詳しく取り上げていく予定です。

まとめ

今回の温度データを見ると、屋外温度は大きく上下している一方で、事務所内の温度は比較的安定していることがわかります。

約25坪の空間を、ロフトに設置した14帖用エアコン1台で空調している中で、室内温度が大きく乱れにくいことは、建物の断熱性能や気密性能、空調計画を考えるうえで重要な結果です。

快適な住まいを考えるうえでは、「何℃まで冷やせるか」だけでなく、室温がどれだけ安定するかも大切なポイントです。

今後は、床下エアコンや換気方式についても、実際の温度データを見ながら検討していく予定です。

次回は、今回のデータから見えてきた、高気密高断熱住宅で室温が安定しやすい理由について、もう少し詳しく解説します。

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