• Home
  • /
  • 建築基準法と構造計算の違い(その2)

建築基準法と構造計算の違い(その2)

今回のテーマは前回に続き
『建築基準法と構造計算』です。


「構造計算で何をするの?」


ものすごく簡単にいうと、建物の構造から弱い部分を見つけ、補強するにはどうしたらいいかを見極めます。


弱い部分を補うことで、安全性の高い強い家にします。


たとえば、南側に大きな窓をとった場合、窓の少ない北・東・西側に比べ、弱くなります。

巨大な地震が来たら、南側が潰れてしまいます。


そこで南側の柱を他よりも太いものを使ったり、強度の高い木を使って強くします。


ものすごくザックリですが、このようなことです。


もう少し詳しくいうと、

力の流れを把握し、掛かっている力よりも強い材料をそれぞれ建物を構成している要素(柱や梁、基礎、金物など)として配置し、安全性を確認します。


普段かかっている力は、建物自体の重さで建物の上から下へ向かって力がかかっています。


屋根の重量が小屋組に伝わり、2階柱に伝え、2階の床に来て、

2階に載っているもの(人や家具などの)と上からの柱の重量を2階梁が受け、

その力が1階の柱に伝わり、土台から基礎へ流れていきます。


地震の力はこれとは逆で、下から上に掛かります。

地盤から基礎、土台、柱からそれぞれの部材を通り、上の屋根へと伝わります。


構造計算は、まずは常に掛かっている力に対して安全性を確認します。


建物の重量に人や家具の重量を加え、それぞれの材料に掛かる力を求めます。


たとえば梁材の場合、一般的には両サイドに柱があり、その間にある上からの重量を梁材が受けます。


細かったり強度がないものを使うと簡単にたわんでしまうので、掛かる力に抵抗できる梁材を選びます。


柱も同じで、力に抵抗できる柱を選びます。


もちろん普段の生活だけでなく、地震の強力なエネルギーに対抗できるような構造にします。


建築基準法で抜け落ちている弱い部分を補い、簡単には壊れないよう建物自体を強くするのです。


前回、基準法で欠けている部分を補うのは『構造計算』と言いました。
それはこういうことなのです。



   水田建設では、
  全棟で構造計算をしています。



ちなみに、
構造計算をするための資格もあります


大きな建物を構造計算するには、構造一級建築士という資格が必要です。

高度な専門知識を必要とし一級建築士だけが受験できます。

あわせてお読みください

教えて!水田建設