今回のテーマは『吹き抜け』です。
一般的には、吹抜のある建物の強度は低くなる傾向があります。
以前、床などの水平面の強さが重要というお話をしましたが、
吹き抜けを設けると本来あるはずの床がスッポリと無くなるため、水平面が弱くなりがちです。
また、強い風が吹いたとき外壁を押す力が働きますが、これに抵抗するのは一般的には各階の床面になるので、吹抜があるとこの点でも注意が必要になってきます。
だからといって吹き抜けを否定しているわけではありません。
部屋に差し込む明るい光、開放感ステキな空間ですよね。
私も大好きです。
弱ってしまった安全性は、きちんと対応すれば大丈夫です。
吹抜で減ってしまった床面でも、残っている床面を強くし、耐力を持たせてあげればOKです。
また、吹き抜け以外の部屋は大きな空間をとらず部屋ごとに耐力壁で仕切れば耐力を確保できます。
吹き抜け部分に梁を渡し、あらわし梁にするのも見た目もよくおすすめです。
建物の安全性は重要ですが、安全な範囲の中でどれだけ居住性を高めることができるかは更に重要だと思います。
安全なだけで住み心地がよくなかったり、遊び心やオシャレさのない住宅では、本当の高品質な住宅ではないと考えます。
安全・ライフスタイル・機能・デザインすべて重要な要素です。
家づくりのこと
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